幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「……っ」
目をぱちぱちさせた後、飛駒は自分の頬を抓っている。
居た堪れなくて視線を逸らしながらも、耳まで熱くなっていく。
「……しゃ」
飛駒は片手をぎゅっと握りしめると床へ勢いよく下ろす。
「よっしゃああああっ」
飛駒の声に、入院していた猫や犬たちが驚いて一斉に鳴きだし、看護師さんや藤森さん、受付の方までも飛駒を睨みつけ怒る。
けれど、動物たちを宥めながら、飛駒の顔は緩みっぱなしだった。
……前言撤回。せっかく格好良いと思ったのに。
こう見れば可愛い年下部分もあるんだなって思わず笑ってしまった。
「美結」
上機嫌の飛駒が、嬉しそうに私の名前を呼ぶ。
名前だけなのに、呼ばれた私さえ頬が熱くなるような甘くとろけた声。
「何?」
「朝から弁当とか、葵の迎えとかありがとう。夕食は俺に任せといて」
「飛駒が作ってくれるの?」
「まあ任せな」