幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!

真っ赤な飛駒を見て、両手が変な動きをしつつうろたえてしまう。

飛駒なんて散々、――散々私を戸惑わせる言葉ばかり吐いてたくせに。
私のたった小さな本音だけでそんな表情するなんてずるい。

「美結は気付いてないだろうけど、葵には優しいし甘やかすのに俺には警戒して無愛想だし本音教えてくれないから、迷惑だろうって分かってたけどどうしても振り向かせたかったんだ。だから、今の言葉すげえ調子乗ってしまうんだ、俺」

「……だって警戒するもの。もう子どもじゃないし」
「だから、嫌じゃないってことは俺のこと少しは好きってことだろ。すげ、やばい」
水を切った野菜を次はまな板の上で皮をむいたり切り出し、濡れた手を大きく伸ばして上の扉から大きなフライパンを取り出すと温めだす。

「言っとくけど、今手が濡れて無かったらやばかったから。嬉しくて抱き締めて……その先は分かるだろ?」

真っ赤な顔で私を睨みつける。でもそれはもう、子どもの時みたいに怖いとは思わない。
胸を熱く締め付けてくる。

「抱きしめたいしキスしたいし、きっとその時は止まらないと思うよ。今すぐフライパンの火を消して、そこのソファに押し倒したいぐらいやばいから」

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