幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
ば、馬鹿じゃないの。
って言っても、もう飛駒はまったく聞いていなかった。
ご機嫌にクスクス笑いながらルーを割って入れていく。
「今日はご飯食べたら仕事場戻るけど、明日からどうすっかな。俺も此処いていいかな」
「いいんじゃないの。お兄ちゃんは当分仕事の移動のごたごたで忙しいって言ってたから、葵くんのお世話はできないと思う」
どんなスケジュールかは分からないけど、持ってきた鞄は長居しそうではなかった。
今のあのよれよれになったスーツともう一着しか用意してなさそうなのも、着の身着のまま飛び出しつつ何か掴んできたって感じ。
「そーじゃなくて、俺は居ていいのかな。美結は」
「ば、馬鹿! 何を調子乗ってんの」
私に言わせたくて意地悪な顔をするが、同じ空間に葵くんもお兄ちゃんもいるのだから、本気で止めてほしい。
「調子に乗らないわけねえじゃん。俺の片思い歴=年齢ですから」
「絶対嘘だ」
「ほんと。だから誠さんと葵がいなくなったら、――覚悟しておいて」
「しない! 覚悟なんてしないから!」
んべ、と舌を出して飄々とした飛駒の姿に腹が立つ。
「おふろ、でたよー」
「こら、葵、まだ髪を乾かしてないぞ」