幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
お兄ちゃんが眼鏡を外し、すっきりした姿で髪をタオルで拭きつつ飛駒を睨みつける。
会話するときぐらい睨まなくても良いのに。
「子犬は?」
「飼い主さんが事前に探していたらしく、一応一カ月から二カ月してから譲渡してとは伝えたけど、もう飼い主はいるよ。妊娠していた野良猫たちの方は飼い主がまだ見つかっていないし、親の経過が悪いのでしばらく入院してて」
「いぬのあかちゃんたちは、いっかげつしか、ママといっしょにすめないの?」
葵くんが、それまでカレーを見てにこにこしていたのにバッと顔を上げて飛駒の方を見た。
その顔は青ざめていて、怯えている様子だった。
「子犬のママになりたいっていう飼い主と早く出会えることは良い事なんだよ」
「でもにゅういんしてるねこのあかちゃんはいっしょにいるのに?」
「どうした? 葵は妹が生まれるのにペットがほしいのか?」
お兄ちゃんは検討違うの発言をすると、飛駒の手伝いをしようともせずに椅子に座って葵くんを手招きした。
「あかちゃん、いもうとなの!?」
「あ、ああ、今日分かったみたいだ。良かったなあ。名前何にしようか」
葵くんも青い顔をしていたのに妹と分かってパッと表情を変えて、その話は中途半端に終わってしまった。
でも葵くんの不安そうな顔に少し何か引っかかる。