幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!

「いや、その、す、好きな人が……できまして」

自分で言いながら、沸騰しそうになる。自覚してしまうとこんな恥ずかしいものなのか。
「……イケメン君に?」
「うん」

「まあ好きにならない方が無理よねえ。彼、イケメンだし。そっか」
分かってくれたのか数回相槌を打ってくれて安堵する。
「まあ、恋人じゃないならいいじゃん。行ってみよっか」
「七村先生!」
何を言って下さるのか!と反論するも、七村先生の目の中もハートマークが浮き出しそうなほどテンションな高い。
「えっと御坊さんたちとの合コンでしたっけ?」
「それの前の日に急遽誘われたの。向こうからよ! ほら、毎月保育雑誌や絵本届けてくれる子どもの森社の営業さん! 園長の目を盗んで連絡先聞くの大変だったんだから」
「あー、先生たちに人気の、爽やかなスーツの」
背が高いぐらいしか私には印象に残っていなかったけど、先生たちは彼が来ると用もないのに職員室に集まってくるのは確かだ。
「そうなの。彼の仕事先の人たちって言ってたの。高学歴、おまけに保育の仕事に理解ある! いくっきゃない」
「ななむらせんせー、はやくもどってきてよー」

お外で遊んでいた子どもたちが、七村先生のエプロンをくいくい引っ張る。

「先生、頼みましたよ」
「無理ですから」

子ども数人に引っ張られながら、先生がひらひら手を振って去っていく。
もし飛駒が現れなかったらこの強引な押しに参加してたと思うけど、でも今は特に行きたいとは思っていない。
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