幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
はあ……。好きな人と自覚した途端、同じ家に帰ることに擽ったさを感じてしまう。
「市井先生、今日は早番だったからもう上がりよね?」
園長が保育室にきて時計を見ながら言うので頷く。
着替えたら葵くんと一緒に帰るだけだ。
「葵くん、葵くん、貴方もいらっしゃい」
園長がご機嫌で葵くんを呼ぶと、園庭から嬉しそうに走ってやってきた。
「えんちょうせんせい、こんちには!」
「はい。こんにちは。飛駒お兄さんはどう? 優しいかしら?」
「やさしいよ。でもカレーのにんじんがおおきい……」
葵くんの発言に園長先生がケタケタと大笑いしている。
「兄が甘やかして、カレーにみじん切りで入れてたみたいで」
「あらまあ。じゃあ飛駒くんのおかげで食べれるようになったのね」
「うん」
もじもじ恥ずかしそうにしながらも葵くんはちょっと誇らしげだ。
花の形に切った飛駒の優しさが届いてくれたらしい。
「今日ね、園長先生も飛駒くんの病院に行こうと思ってるのよ」
「えー、せんせい?」
「ええ。病院のSNSを見たの。子猫の飼い主探してるんでしょ? 私も一匹お迎えしようかと思ってね」