幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!


急いで駆けつけて、お兄ちゃんがアスレチックに飛び乗って葵くんが転がらないようにキャッチし、ベビーカーから飛び出した三匹は私が手を伸ばして、必死でキャッチした。
片手で持てるぐらい小さくて、ふるふると震えている子猫たちをお腹の前で集めて抱っこしたら、身体の力が抜けた。
二メートルもない高さだったとはいえ、地面に叩きつけられていたらどうなっていたか分からない。
びっくりして力が抜けてへたり込んだ。

「た、たしかにこんなに小さくて、抱き締めるのも怖いぐらい可愛い子たちなら……母猫から離したくないって思うかもね」

ぐずぐずと泣いている葵くんを抱き抱えたまま、お兄ちゃんが座り込んだ私の隣に屈む。
「怪我はないか? どうした?」

「ううん。大丈夫。ただ、子猫をキャッチできなかったらって思ったら怖くなっちゃった」

「そうか。怪我がないなら良かった。葵、謝れ」

鼻を啜りながら、葵くんが私を見る。
その顔は一生懸命で、誰かの為に泣いている顔だった。

「葵くん、飛駒には私も一緒に謝ってあげるよ」

「ごめんなさい。ごめっなっさっ」

嗚咽が、夕日の中に響いて溶け込んで、星が淡く光り出した。

「美結、葵、ついでに誠さんっ」

駆けつけた飛駒が、雑草生い茂る中私の元へ駆け寄る。

< 154 / 172 >

この作品をシェア

pagetop