幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!


「でもほら、俺と美結に似てるだろ」

葵くんを七村先生から返してもらい、頬に口づけする飛駒。
その無駄に色気を振りまく仕草に、七村先生は頬を染め、園長先生は爆笑し、私は青い顔をした。

「さーて、葵、ぱぱと帰ろうね」
「飛駒!」
私が手をブンブン振りまわして追いかけても、ひょいっと簡単に交わして車へと戻っていく。

「市井先生、あんな格好いい旦那さん居たなら居たって言って下さいよ」

「旦那じゃありませんっ」

必死で言い訳しても、暖簾に腕通し。七村先生の顔は、未だにぽーっとしたままだった。

そんなに見惚れてしまうほど飛駒は外見はいいのかもしれないけど。

「でも目つきとか怖いでしょ?」
「えー。全然っ。すっごく目元が甘かった。なんか、視線で妊娠しそうなぐらい情熱的」
「そんなわけない」
「あら、市井先生は彼の視線が怖いの?」

園長先生が笑いすぎたせいで浮かんできた涙を指先で払いのけながら、首を傾げる。
怖い。
確かにずっとそう思っていたので、言葉に詰まった。

「……七村先生だって気付いたのに。あ、ずっと一緒に居たから気付かなかったのかしら?」
「どういうことですか?」

車が発進して遠ざかっていく音を聞きながら、何故か今度は私の胸の音が大きく響きだす。


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