小倉ひとつ。
もちろん私にも、瀧川さんにシチューが運ばれてくるのと同じくらいのタイミングでグラタンが運ばれてきた。
それは嬉しいんだけれど、小ぶりの耐熱皿にぎっしりよそわれたグラタンは、ほかほかと勢いよく湯気を立てている。
一口食べてみたらあんまり熱かったので、少し冷めるのを待っていた。
お冷やを傾けていたら、瀧川さんが進まない私の手元に気づいたらしい。
「グラタン熱いですか」
「ちょっとだけ。シチューは熱くないんですか?」
「それほどは。グラタンより冷めやすいのかもしれません」
シチューは深皿によそわれているぶん、空気に接する表面積がグラタンより大きい。
グラタンの、お湯が沸いたヤカンのような……と言うとさすがに言いすぎだけれど、できたてのものに特有の湯気とは違う、穏やかで淡い湯気が立っている。
あれかな、タイミングを合わせて持ってきてくださったからかな。
もしかするとシチューの方が先にできていて、グラタンができあがるまでに少しだけ時間があったとか?
それは嬉しいんだけれど、小ぶりの耐熱皿にぎっしりよそわれたグラタンは、ほかほかと勢いよく湯気を立てている。
一口食べてみたらあんまり熱かったので、少し冷めるのを待っていた。
お冷やを傾けていたら、瀧川さんが進まない私の手元に気づいたらしい。
「グラタン熱いですか」
「ちょっとだけ。シチューは熱くないんですか?」
「それほどは。グラタンより冷めやすいのかもしれません」
シチューは深皿によそわれているぶん、空気に接する表面積がグラタンより大きい。
グラタンの、お湯が沸いたヤカンのような……と言うとさすがに言いすぎだけれど、できたてのものに特有の湯気とは違う、穏やかで淡い湯気が立っている。
あれかな、タイミングを合わせて持ってきてくださったからかな。
もしかするとシチューの方が先にできていて、グラタンができあがるまでに少しだけ時間があったとか?