私、いつも迷惑かけてごめんね(泣)

運命

秋になってまた、いつも通り検診を受けた。

やっぱり心臓は良くなってないみたいで、そのまま
私は、入院することになってしまった。

私の体には、心電図の丸いテープが右肩は赤で左肩は
黄色そして、左側胸部に緑のテープが貼られた。

心電図は物凄く、弱々しい動きでしかも途中で途切れ
たりしていた。

その日の夜、事故があった。

居眠り運転と歩行者の事故だった。

ニュースによると運転手は即死だったそう。

歩行者の1人は重症でもう1人は意識不明でみたい
だった。

桜内病院はその日は大忙し。

男性は七宮涼人(ナナミリョウト)
重症だったけど、意識ははっきりしていた。
複雑骨折をしていた。すぐに手術がされた。

女性は七宮萌華(ナナミモカ)
意識不明でなんとか心臓は動いていたが、頭を強く
打っていて他の怪我によって血だらけだった。
検査後ストレッチャーで処置室に運ばれた。

萌 うめき声を出した。

萌華の母親が来ていた。

医師 「急変しました。急性硬膜外出血が起こりました。すぐ手術をはじめます」と告げれた。

萌華の母親 え、嘘でしょ。
 
その後、すぐ手術もできない状態なっていた。

医師 手術できない状態までになってしまいました。
娘さんは、ほとんど脳死に近い状態です。
そして、ドナー意志カードも持っておられました。

萌華の母親 萌華の穏やかな顔を見た。あぁこの子は
安らかにこの世を去ったんだって思った。 昔から、
萌華は正義感が強い子だった。だからよく人を助けて
いく子だった。だったら、この子の意志を尊重してあげ
ることが一番じゃないかなって思った。

萌華の母親 もしこの子で助かる子がいるのなら、その
子を助けてあげてください。

医師 分かりました。検査が終わり次第そして、その日
まで萌華さんといてあげてください。
< 29 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop