旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~
「……三浦杏璃さん、25歳、ねぇ」
「はい!やる気あります、頑張ります!」
翌日。
恵比寿にある、とある食品会社の一室で、スーツ姿の私は人事部の中年男性と向き合い座り面接を受けていた。
目の前のその顔は、渋るように顔を歪ませ私の履歴書を見ながら、こちらを見ることはない。
けれど、それでも私は精いっぱい笑顔を作って向かい合う。
「やる気があるって言ってもねぇ……君みたいな若い女の子、すぐ結婚だ子供だって言って辞めちゃうんじゃないの?困るんだよねぇ、覚えたところで辞める子多くて」
「いえ!予定もないですし相手もいません!」
「みんな最初はそう言うんだけどねぇ」
若い女性というものに偏見があるのか、これまでよほど手痛い思いをしてきたのか……。
疑わしい目を向けるその人が、そもそも私と向き合ってくれる気などないことはすぐに感じ取れた。
求人募集にあった『あなたを見て判断します』というのも、世間に対してのいい会社アピールだったのだろう。