旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~
「えっ!玲央くんが行くの!?じゃあ瑠奈もいく!」
「来なくていい。お前が来ると買い物ひとつも長くなる」
瑠奈さんはあとをついていこうと一度立ち上がるが、冷たく払われると拗ねて再度ソファに座った。
「杏璃。相手するの大変だろうが、少し頼むな。すぐ帰る」
けど、と引き留めようとする私に、彼は頭をぽん、と撫でる。
「……話の続きは、あとでな」
そしてそう小さな声で言うと、玄関へ向かって歩き出す。
話の、続き……。
そのひと言に先ほどの近い距離を思い出し、胸はドキ、と音を立てる。
車で出て行く玲央さんを窓から見送っていると、背後からこちらをじーっと睨む彼女の視線を感じてはっとした。
ま、まずい……ふたりきりになってしまった。
先ほどまでの様子から見るに、瑠奈さんは玲央さんのいとこで、更に玲央さんに夢中で……そんな彼女にとって私の存在が気分のいいものではないことくらい、わかる。
「え、えーと……あっ、お菓子食べます?長谷川さんが前に買ってきてくれたお菓子が……」
「いらない」
少しでも場の空気をよくしようとしたけれど、その提案もあっさりと断られてしまう。
そして瑠奈さんは「それより」と言葉を続けた。