君が嫌い
何故貴方と一度も口を利いていない人の気持ちが分かるんだよ。


……まどかの心を読んだというのか?
流石は精神科医、他人の心を読み取ることに長けているというわけか。


いやでも、それだとおかしい。
まどかは俺のところへ金をせびりに来たんだ。
何故それが一緒に酒を飲む話になるんだ?


……まさか姉ちゃんあんたって人は、それを見越しての酒ってことか!
酔わせて記憶の捏造をさせるって魂胆だったのか。


なるほどなるほど、その作戦は大いに歓迎だよ。
……相手が嫌いじゃなければ。



ただ嫌いってだけならこの作戦に乗っかろうと思ったけど、大嫌いな相手だ。
やっぱり家に上げたくない。


だから答えはノーだ。
心が読めるっていうなら俺が言いたいこと言わなくても分かるよね?


『12月の寒い季節にいつから待ってたのか分からない女性を追い払うほどかっちゃんは冷たい人じゃないよね?』

< 84 / 145 >

この作品をシェア

pagetop