君が嫌い
ふぅー、これでとりあえず一安心だ。
姉ちゃんのことだからあんな目で見ていたけど上手い具合に話してくれるだろ。


後で質問攻めにあうのは間違いないだろうけど。


『姉ちゃんありがと。』


トイレの中ひっそりと呟くその声は誰にも届くことはなかった。











トイレから戻ってくるとそこは、トイレに逃げ込む前よりもさらに深刻な状況になっていた。


携帯のメロディーが鳴る。
これはメールの受信音。


メールの内容はこうだ。


「用事を思い出したから帰るねー。P.S お姉ちゃんのお酒は飲まないように。」


姉ちゃんが帰ってしまった。
それももう1人を残して。


『『…………。』』


沈黙が続く。
おかしい、ここ俺の部屋で間違ってないよね?


なんでこんなに息苦しいんだ。


理由なんて最初から分かっているんだけどさ。
俯いている彼女を見ていると落ち着かない。


『それで、今日俺に話があるって言ってましたけど話ってなんですか?』

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