少女に野獣。
細過ぎない瞳、絵に描いた様なスッとした鼻に薄い唇。どのパーツも整い過ぎている


それに何より、瞳と同じ漆黒の髪がとても似合っています


着ているスーツとコートも真っ黒で、私が赤を好きなように、この人は黒が好きなのかもしれないですね…?


「なーに?俺に惚れた?」


間近でそんな事を言われ、素早く頭を振って否定すれば、金髪に大声で笑われた


あ、、笑えるんですね…


ずっと不機嫌だったので、笑えない人なのかと思っていました


まぁ、私も滅多に笑わないらしいですけど…


「若、着きやした」


「あー、、じゃあ椿、俺の部屋の裏口開けといて」


「チッ…自分で行けよ」


「だってさ、親父達まだいるみたいなんだよね」


「チッ…」


チッ、チッ…してた金髪は、また不機嫌そうに車を降りて、とても大きな建物の中へ入って行った




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