社長の甘い罠~いつしか当たり前に~ + 番外編
『今日は忘れず呼びに来い。

二ノ宮健人』


『大丈夫です。

長嶺花菜』



あっという間に金曜日になった。私は朝から社長にメールを送る。



『今日から泊まれるよな?

二ノ宮健人』


『今日から?着替えはないですよ。

長嶺花菜』


『この前、俺の部屋に置いていったのが一式ある。

また週末に買って俺の部屋に置いとけ。

二ノ宮健人』


『明日、一度戻ります。

掃除とか洗濯とかしたいので。

長嶺花菜』


『俺も行く。

二ノ宮健人』



付き合うのが決まってから週末は欠かさず一緒に過ごしている。


社長は意外とベタベタしたい派みたいだ。



「長嶺、ニヤニヤすんな。」


「なっ。長野さん、最近、冷たくないですか?」


「目の前でニヤニヤしてるからだろ。」


「してません。」


このやり取りも最近の恒例になっている。私はメールを落として仕事に集中した。
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