君と、ゆびきり
そのままベッドから転げ落ちてしまうかもしれない。


「このままでいいよ」


あたしはそういい、自分が床に座って風より視線を下げた。


病室の床はヒヤリと冷たかったけれど、気にならなかった。


「妹尾……千里殿……


あなたはこの3年間……勉強をがんばり……人に幸せを与え……そして、なにより……上岡風を愛してきました。


よって……あなたは上岡高校の全課程を……修了したことを証する。


校長上岡風」


限界だった。


いくら窓の外を見ていても涙は溢れ出して来た。
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