拾われた猫。Ⅱ
「……左之は…、何の弱音も吐いてくれない」
溢れた言葉は止まらなかった。
「私は左之にいっぱい助けてもらった。
話も聞いてもらったのに、私じゃ頼りないのかもしれない」
総司の方を向いたまま俯いた。
左之は菊さんに明らかな拒絶をしていた。
本当は助けを求めたいはずなのに、何も……言わない。
両手をギュッと握りしめる。
「……左之さんは新選組を思ってる。
だから我慢するんだ、1人でね。
婚姻を結ぶのは本当に嫌なんだろうけど、新選組がかかれば……」
総司は私の頭に手を置いて、頭から頬へ、頬から顎に、その手は移動していった。
そしてその手は優しく私の顎を持ち上げた。
「……そんな顔…、させたいわけじゃないんだ」
私はどんな顔をしているんだろう。
そんな事よりも、総司の切ない瞳に目を奪われた。
私の方が…泣きたくなるような……。