イジワル社長は溺愛旦那様!?
(もしかして、澄川さんが私を好きってこと!?)
まさに青天のへきれきとしかいいようがない。
澄川は職場の同僚で、同い年で、多少話すこともあったが、それだけだ。
こんなふうにいきなり好きだと言われる関係ではなかったはずだ。
(いや、でも私が気づかなかっただけで、ひそかに好意を寄せてくれていたってこと……? でも、とりあえず受け入れられないと伝えないと……やんわり……やんわりと言わないと……同じ会社だし……)
「あの……すみません、私……」
夕妃は慌てながらも、とりあえず澄川を仰ぎ見る。
すると澄川は夕妃にグッと体を近づけてきて、なんと手を握ってきた。
「お願いします、付き合ってくださいっ!」
「つっ……付き合えません……!」
やんわり断ろうと思っていたのに、勢いよく返事をしてしまった。
その瞬間、澄川は捨てられた犬のような悲しそうな表情になる。
「どうしても?」
「すみません、どうしても無理です……すみません」