イジワル社長は溺愛旦那様!?

その後朝陽は、「はい、これで俺の話は終わり」と、明るく笑ったかと思ったら、「で、ふたりはどうなの?」と水を向けてきた。


(どうなのって……)


確かに今朝、プロポーズをされたが、今ここで言うのもなんだか照れる。
夕妃がペンを握りしめたまま迷っていると、隣に座っていた湊がはっきりと口にした。


「結婚します」


(み、湊さんっ!?)


「えっ、マジで!?」


朝陽が驚いたように腰を浮かせ、目を丸くした。


「マジですよ。他人では夕妃を守れない。それに、付き合っていく延長でいつか結婚するのなら、今したっていいでしょう。我々の場合、早いに越したことはない」


湊はさらっといって、それから中腰になった朝陽と夕妃を交互に見つめる。


「それにしても驚いた顔がそっくりですね。リアクションも」
「いや、だって、いきなり結婚って……驚くでしょ」
「朝陽くんの狙い通りなのでは?」
「ええーっ、いや、そうなったらいいなーっていう願望はあったけど、一週間で本当にそうなるとは思ってなかったって言うか……アハハ」


朝陽は頭の後ろを手のひらでくしゃくしゃとかき回しながら、ソファーにもたれて天井を見上げる。


「あの、なんかすみません……」


それから勢いをつけて、深々と頭を下げた。
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