イジワル社長は溺愛旦那様!?
いくら腹を立てても、当然夕妃は湊のことが大好きで、好きで、好きで、たまらなくて。
おいでと言われれば、どこへでも飛んでいくくらい、彼を愛している。
夕妃はうつむいたまま体当たりをするように湊に抱き着いた。するとそのまま包み込まれるように体が抱きしめられた。
そうするとどれだけ怒っていても、幸せな気持ちに包まれてしまう。
「ごめん……まさか夕妃がそんなふうに考えているとは思わなかった」
湊の低い声がぴったりと重なった体の奥から響いてきた。
「俺が君を抱かなかったのは、自分のことしか考えてなかったからで、君のせいなんてことはありえないよ」
「え……?」
「一度でも君を抱いたら、我慢できなくなる……それでなくても君は初めてで……慣れてないだろうし。俺の重い愛情で押しつぶされてしまうかもしれない。必死に勉強している姿を見ていたら、とてもそんなこと言えなくて、断られたらと思うと怖くて……せめて少し余裕ができるまで我慢しようと思っていたんだ……」
湊の告白は真に迫っていて、夕妃の胸を打つ。
「本当に……?」
「ああ。本当だ」
「だったら……湊さんも、我慢なんかしないで……言いたいこと、言って……」
涙が、湊の着ていたルームウェアに吸い込まれていく。
夕妃が抱きしめられたまま顔を上げると、湊がうん、と降参したようにうなずいた。
「今晩、俺に愛されてくれる?」
「今晩から、よ」
「ああもう……可愛すぎて、困るな」
湊は笑って、そのまま夕妃の体をお姫様抱っこで抱き上げていた。