こいつ、俺の嫁。




未来に寄りかかって寝るならまだマシな方。




一番こいつすげーって思ったのは、小学生の時に俺にボールを上げて俺が"また俺にボール上げて"って言った瞬間にへにゃっと笑ってその場で寝たこと。




さすがにそれには澪をある意味で尊敬した。




「すごい頑張ってたよ、テツさんにあげるお守り作り」


「これ?」


「そうそれそれ」




ポケットに入ってたお守りを見せると未来はお守りを見て頷く。




「料理とかは出来るのに裁縫は苦手で、何回も針を指に刺してたよ。
膝掛けと一緒に縫ってる時もあったし」




思い出すと笑えるわ。




未来は一人思い出し笑いをしていた。




確かに俺もその姿想像するだけで笑えるわ。




でも…………




「でも膝掛けと一緒に縫っちまうほど真剣に作ってくれたんだろうな、きっと。
やっぱ最強だわ、俺の嫁」


「ほんとにね」




俺のために指にたくさんの傷をつけてまで作ってくれたこのお守り。




これがあればどんなプレッシャーだって乗り越えられる気がすんだ。




やっぱお前はすげーよ、澪。




こんなに心強い嫁は、世界中どこ探してもお前だけだ。




ご褒美に起きたらたくさん可愛がってやるよ。




世界中の誰よりも愛されてるって思えるくらいにな。




【side end】




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