溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
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桃園さんは祝い事がなくても、時々プレゼントをする人だ。
もちろんありがたいし、どれもセンスが良くて嬉しいと思う反面、どれも高価で気が引ける。
デート中に入った店でスカートを見ていたら、その店を出るときにはいつの間にか会計を済まされていたこともある。
本物のパールやダイヤのピアスを似合うからという理由だけで渡されることもしばしば。
最初に渡された2カラットのダイヤの指輪以外にも、普段使いがしやすいプラチナリングを贈られて、日常的に着けるようになった。
「桃園社長って、本当に千夏を愛してるんだね」
「なんで?」
「そうじゃなきゃ、ここまでお金使って尽くしてるって気持ちを形にしないと思うし、多忙でも欠かさず連絡をしてきたり、さらにデートもしてくれるでしょ?デキる男が彼氏になったらこうなるのかって、目の前で見せられてる感じがする」
同期の中でも、乃利子はそういうところにも目を光らせていて、今までパンツスタイルが多かった私がスカートを履くようになったり、ピアスが変わったり指輪が新調されたり、通勤に使っていたバッグがブランド物の最新シリーズになったり……変化のすべてにチェックが入った。
「それって、祝福してくれてる?前から気になってたんだけど」
「8割はね。残りは羨ましくて言葉にならないわ」
私の考えすぎもよくない。
大切な友人である彼女たちを信じられずにいたなんて口が裂けても言えないと、社食のカルボナーラをフォークに巻きつけながら思った。