溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
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慌ただしさは伝染するものなのか、夏本番を迎えた7月末の社内は空調が効いていても時々蒸し暑い。
ドバイからの帰国を知らせる連絡も、それからの日々のやりとりは欠かさずにあるけれど、肝心の桃園さん本人とは会えていない。
多忙を極めているらしく、ドバイで得た人脈を早速生かして、新しい事業や既存の不動産の拡大を図ろうとしているようだ。
私は二の次かと、不満たらたらにもなる。
実際、それも言えずにいるから、余計に悶々と積もっていくばかり。
なんて不健康な恋愛をしているんだろう。いつだって離脱できるのに、好きだという感情だけが私を引き止めて繋いでいるのだから、恋愛感情というものは恐ろしい。