溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
「癒して」
「……はい?」
「睡眠時間も食事の時間も、結構削ってやりきったから。だから……」
ふと離れた身体は、次いで彼の視線を浴びせるための距離を作る。
「熱でもあるの?」
「ありませんけど……」
瞬時に火照った顔を隠すこともままならず、社長の視線から逃れることもできない。
「そう」
彼が不意に表情を崩して笑顔を見せた。
前まで、彼が微笑もうと表情を崩して笑おうと、何とも思わなかったのが嘘みたい。
視線を交わし、名前を呼ばれ、同じ空間にいる。
今はもうそれだけで……。
「その顔好きだなぁ。もっと見せてよ、俺にだけ」
あまりの緊張に膝から崩れ落ちてしまった。
立っていられなくなるほど、彼の言動に振り回される心地よさに襲われて、ただひたすらドキドキと全身を鳴らす恋に浸る。