溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~


「大丈夫?!つかまって。足、痛めなかった?」

 ヒールを履いた足を気遣われただけで、きゅんとしてしまうとは……片想い、かなり重症かも。

 見つめられたら頬がさらに熱を上げ、まるでドラマの主人公になったよう。



「っ?!」

 差し出された手につかまると、引き上げられた勢いで、再び彼の腕に包まれた。



「1分だけでいいから、抱きしめられてくれない?」


 私の気持ちなんて、きっと知りもしないだろう。

 失恋して間もなく、次の恋に堕ちるなんて都合の良さは嫌うはず。
 だけど、いつなら片想いを伝えていいのかすらわからないままでいるのもつらくて……。


 今、私をどう思っているんですか?

 どうして、私に触れて優しくするの?


 何とも思ってないなら、もっと突き放してほしいのに。



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