溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
「ちょうど、原稿のことで打ち合わせさせていただきたくて伺ったのですが」
「何か問題がありましたか?」
「この写真ですが、他のものと差し替えてもよろしいでしょうか」
「うーん。年内で掲載してもらうの、これが最後でしたよね?来年の新卒採用に向けてアピールするつもりでも、この写真を使いたいんです」
「それでしたら、衣装チェンジをしたスーツ姿のこちらの方が、しっかりとしたイメージが出ていいかと思います」
「格好つけて視線逸らして話してる最中の一場面を使われるよりも、俺はこれがいいと思っていてね」
「……そうですか」
「ごめんね。スーツもいいんだけど、実際はこんな感じで働いてるわけだし」
言い切られてしまったからには、折れるしかない。
となれば、次の案を飲んでいただこう。