溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
スタジアム周辺に近付くにつれて、車が混みあってきた。
普段はどんなことをして過ごしているのか、広報の仕事は楽しいか、桃園社長の一問一答でここまではあっという間だったから、さほど緊張せずいられた。
「ごめんね、もうちょっとで進むはずだから」
「大丈夫です。人気のあるチームの応援ですもの」
「白埜さんならそう言ってくれると思ってたけどね」
「そうですか?」
「ええ、貴女はとても穏やかな人ですから。多少のことで感情的になったりしないでしょう?うちの横野みたいに」
「……素直な方なんだと思いますよ」
「実は、あの子が大切な案件で問題を起こしたのは、これで5度目なんです」
「5回?!」
はは、と笑って前を見る社長の横顔は、それでも見放したりしない温かな人柄が見える。