溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
「あったかな、鳥の置物……。でもそれが写ってはマズかったんですね。何か社長の大切なものですか?」
「大切かどうかは分かりませんが……実は先日来社いただいた後、葛城から同じ置物をもらいまして。貰い手がなくて困っているお土産だったみたいなんですけど。スワロフスキーでできているので、とっても綺麗で……私もデスクに飾っているんです……」
今度は、桃園社長が大笑いしている。
何か変なことを言ったかな……いや、差し替え依頼を出すには十分すぎるほどのしょうもない理由だとは思うけれど。
「葛城社長は、世間であれだけ人気のある著名な方ですから、社内でも大いに人気がおありでしょう」
「ええ、まぁ」
「白埜さんは、つまり葛城社長の特別な方なんですね?」
「あ、いえ!そういう関係ではないんです」
「では、疑われてしまう火種が写っていたということですか」
「……仰る通りです」
恥ずかしくなって項垂れる。
27歳にもなって、社会人を5年もやってきて、なんたる失態だろう。