溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~





 バレンタインの名残は未だ消えず、社長に渡されたチョコレートが社長室の片隅で山積みになっている。
 持って帰らないのかと聞けば、少しずつ持って行って食べていると返され、捨てたり誰かにあげたりしていないから、相変わらず山のままなのだと分かった。


「千夏ちゃん、どうして呼び出したか分かりますか?俺にしてはめずらしくちょっと不機嫌なんですが」

 と言われても、ポーカーフェイスに隠されていて分からない。
 そう言われたらそうなのだろうとしか思えないほど、飄々とした社長の表情はいつ見ても感情の波が少ないのだ。

 だから、ふと微笑まれたり笑っているところを見ただけで、女性は大騒ぎしてしまうんだと思う。


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