溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~
―――――
―――
―
葛城社長と私の記事が世に出るなり、社屋前には報道カメラがやってきたり、広報や営業に方々から問い合わせが入っている。
記事は事実無根、社員と特別な関係にはない。社員はその一点張りで対応をしてほしいと通達があった。
「今日だよね?コメンテーターでテレビに出るの」
「今ごろスタンバイしてそう……よりによって今日出演って、タイミングがいいのか悪いのか」
「社長なら、きっといい方向に舵を切ってくれるって信じてるけど」
同期3人とランチを食べながら、あと数分で始める番組の開始をタブレットで眺めている。
「始まった!」
軽快なテーマ曲とともにカメラが外の景色からスタジオの様子に切り替わった。
「社長のスーツ姿、本当に素敵」
「今日はそれどころじゃないから」
「そうだよ。前から予定されてたとはいえ、今日の出演は千夏のためでもあるんだから」
私のためと言われると、社長の告白にどう返事をするべきかと悩みが尽きない。