溺甘プレジデント~一途な社長の強引プロポーズ~


「ええ。載せて構わないと申し上げました。こういった場をお借りして直接お話したかったからです。そのほうが皆さんご納得していただけるでしょうから」

 快い微笑みを見せた社長に、司会者のみならずタブレット越しの私たちまで飲まれそうになった。


 葛城社長は妖花のような魅力を持っている。

 不意に人を惹きつける笑顔を浮かべ、多くを語らないくせに“俺の何が知りたいの?”って問いかけるような目つきで相手を見つめるのだ。


 それに……感情が見えにくいと思えば、不意に告白してきたり、冗談だろうと思うのに、真剣な顔を見せてくる。
 好き嫌いの前に、そんなことをされたら意識させられてしまうのに。




 一緒に写っている私とは、本当につき合っていないのか。
 そもそも、どうして撮られたのか。
 指輪は贈っていないのか。

 質問攻めにされても、その笑顔は崩れなかった。


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