呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。


私の好きなもの、



毎週リアルタイムで見ることは出来ないけれど、唯一楽しみにしている『情熱大陸』あの音楽が流れるだけで胸が暑くなる。

食べるものは特に特別これが好きだと言うものはないが、冬になると無償にお鍋が食べたくなる。
あのだし汁にくたくたになったお野菜。
味を変えて、締めを変えて、お一人様でも充分楽しめる。


後、いつものコーヒーショップ。
就職して、最初の頃はテイクアウトして職場で飲んでいたのを、『大人の女性』に憧れてカウンターへ腰かけるように練習した。

最初は数分だけ。
少しずつ時間を長くして。

朝の忙しい時間帯、皆自分の事に精一杯で。そんな中ゆっくりと時間を掛けてコーヒーを飲むことに優越感を覚えた頃、毎朝の息抜きになったんだ。



何処が好きかと聞かれても、特に明確に答えられないけれど、この花の存在を知ってから結婚式では必ずこの花でブーケを作りたいと思っている花がある。


真っ白なカラー。


知ったのも、いとこの部屋にあったウェディング雑誌のワンショットで、花嫁さんがカラーの花束をもって写っていた。
ドレスの特集だったけど、私はその凛とした美しさを魅せるその花に一目惚れした。

あの日以来、私の好きな花はカラーだ。




これが、私の好きなもの。
これが、私の好きなこと。




貴方はどれくらい知っているのか。
今はもう確かめることが、怖くて出来ない。


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