呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。


私は何処で間違えたんだろう。
それか、これは間違いでも何でもなくて。
こうとしか、ならなかったのだろうか。

『運命』だけに頼る気もさらさらなくて。
自分で切り開くしか道はないって分かってる。

分かっていたのに。
なんでこうなってしまったんだろう。

本日誕生日を迎えました。
私、三田村 央(みたむら ひろ)


本日29歳になりました。



ハッピーバースデー私。

彼氏、と呼べるか分からないけど。
私の中では彼氏の位置にいる男に当日祝って貰うこともなく、去年同様自宅に花束が送られて来た、付き合って2回目の誕生日だ。

ちなみに去年の誕生日も今年と同じ私の好きなカラーの花束だ。

ハッピーバースデーのメッセージカード付きで。

念のため、いつ誘われてもいいように空けていたのに、やっぱり一人の誕生日。
今年も彼から貰ったものは、花束と花屋さんが差し込んでくれたバースデーカード。

カードすら去年と全く同じで笑えてきた。
きっと電話一本で済ませたであろう花束も去年はとても嬉しく思ったものだ。
何故か今年は自分に対する軽すぎる扱いに泣けてくる。


忙しい中、電話一本でもかけて用意してくれた事を喜ぶべきか、電話一本で済ませれる事なんだと落胆するべきか。


女の大台、30歳まで後1年。
結婚、妊娠、出産と。
考えることはいっぱいあって。


私はこのまま何処へ進めばいいのだろう。
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