呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。
何度も言うが、私は本当に彼の事を何も知らなかった。
住んでいる場所も実家に近いところ、なんて言われても実家が何処かなんて知らない。
彼が密に連絡をとりたがる人なのか、
そうじゃないのか。
頻繁に会うことを望む人なのか、
そうでないのか。
メッセージに絵文字を入れても読んでくれるのか、
面倒臭いと思うのか。
聞きたいことは色々合ったけど、私はそれを聞くことが出来なかった。
だから数少ない彼との会話の中や態度で、彼の情報を集めていった。
野球少年だったこと。
『熱血甲子園』が好きなこと。
和食も食べるが、基本的にお子さまメニューが好きなこと。
頭にインプットしていくうちに、
彼が来たらビデオが見れるように。
夕飯のメニューの1品は好きなお子さまメニューを付けてあげること。
口には出さないが、嬉しいときはほんのりと口角が上がるんだ。