呆れるほどに不器用な恋を、貴方と。
私が靴を脱ぐと、ほっとしたように雄大は息を吐いた。
手を繋がれて、正面のドアを目指す。
その先にあるリビングは北欧風に揃えられており、ベージュ色の3人掛けのカウチソファが悠々と鎮座するほど広かった。
部屋のすみにはシンボルツリーとしてトネリコも飾られており、他に飾られているチェストからラグからリビングテーブルから全てが私好みで、今の状況を忘れて思わずキョロキョロしてしまった。
クスリ、と笑う声で我に返る。
「泣き止んでくれて良かった。気に入ってくれた?ソファーに座ってて」
ちょこちょこと私の反応を見る発言は意味が分からないけれど、カーテン1つから本当に私好みで。
ちょこんとソファーに腰かけて、光が差し込むカーテンの隙間から漏れる光の筋に目を奪われる。
こんな昼間に会うのも初めてだな。
今日だけで、どれだけの初めてを体験したんだろう。
一年以上も付き合っていて、たった一日でこんなに体験するなんて。
あの一年は何だったんだろう。