本当の君を好きになる
直登は、ゆっくりと私がキスした頬に手を伸ばすと、真っ赤な顔でこちらを向く。
その目は、見開かれており、戸惑いが伝わってくる。
「……な、直登っ……い、今のは事故だよっ……!?わ、私も自分で驚いてるっていうか、なんていうか!!」
「……。」
直登は何も言わず、ただ私の目を見つめる。
顔を真っ赤に染めたままで。
「ごっ……ごめんなさいっ……!お、怒っちゃった……?」
私が、そう言った瞬間、直登は私の事をギュッと抱き締めた。
「──お前、一回黙れ。」
余裕無さげに早口でそう告げる直登。
私は、それ以上、何も言えなかった。
「──何なんだよっ……ちょっと話さない間に、何そんな技覚えちゃってんのっ……?」
「わ、技っ……!?」
「マジでふざけんな。……あー、調子狂う。」
直登はそう言って、私から離れると、自分の頭をぐしゃぐしゃとする。
俯いてはいるが、耳まで真っ赤なのが丸分かりだ。