本当の君を好きになる
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次の日。学校が終わると、すぐに家に帰った。
父とあの人の靴は無く、少し安心している自分がいた。
「……お、おかえり。」
あまりに早い帰宅に、祖母は驚いているようだった。
俺は辺りを見回して祖母に尋ねる。
「……ただいま。……春哉は?」
「春哉なら楓奈さんと出掛けてるけど……。」
「ちょうど良かった。……ばあちゃんに話したいことがあるんだ。」
俺の言葉に、祖母は少し緊張している様子だ。
大きく息を吐き、心を落ち着かせる。
「俺さ……進学するのやめる。」
「……え?」
長い沈黙の後、祖母は尋ねてくる。
「……どうして?」
「就職したいんだ。」
「で、でも、つい最近まであんなに勉強頑張って……三者懇談でも、国立大学狙えるって……一体何があったの?」
祖母は明らかに戸惑っているようだった。
急な話だ。
受け入れられないのは仕方がない。