こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
「ね、こっち向いて、ダーリン」

「─っ!!」

「うわっ!」


昨日のように腕を取られ、とっさに強く振り払った。


そして触れられたことに我慢ができず、一瞬にして頭に血が上り、胸ぐらを掴んだ。


「うっ─」

「触んなって言っただろうが。殴られてぇのか?お前の顔、原型なくなるまでやってやるぞ」


強く睨みつけ、脅しを利かせる。


興味本位で俺に近づくんじゃねぇよ。


どんな理由にせよ、俺は誰とも関わりたくなんかねぇ。


女だからって手加減すると思ったら大間違いだぞ、この野郎。


「…ダーリン。どこか行くのが嫌なら、一緒に帰るだけでいいの。でもバイクで一人で行かないで。わたし、ダーリンと話した…っ」


──っ!


これでも引き下がらねぇってどんだけだよ!普通の女ならとっくに逃げてるだろ!

どうなってんだこの女!


苛立つ感情のまま、俺は掴んでいた胸ぐらを強く押し、突き放した。
< 213 / 524 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop