こっち向いて、ダーリン。【改訂版】
しかし堂々とはしていないから、やっぱりコソコソしてますね、わたし…。


「嘘つくな」

「や、悪いこととかしてないし…。あ、でもうるさくて迷惑かけてたならごめんね」

「…深瀬は知ってんのか?」

「ん?何を?」

「お前の気持ちだよ!」

「ああ、知ってるよ」

「それで何て言ってんだよ」

「え?深瀬くん、わたしというより恋愛自体に疎いみたいだから、まともに取り合ってくれてないかな」

「…それでも好きなのか?」

「そうですよ。わたし変なとこ諦め悪いからね。一応初恋だし」


一応…ね。


「…そっか…」

「てか何?その事情聴取。普通に答えちゃったじゃん。わたしもう終わったから、職員室寄って帰るね」


何とか書き終えた作文用紙五枚を整え、筆記具を鞄にしまう。


ここまで答えれば充分だよね?

逃げるようで悪いけど、森野の傷つきながらも耐えてる顔、見てるの辛いもん。


「あ、俺も途中まで一緒に…」

「深瀬くんが待っててくれてるんだ」

「──」


わたしが立ち上がったと同時に森野も立ち上がろうとしたけど、それは未遂に終わった。

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