完璧な彼は、溺愛ダーリン


広いロビーに、コンシェルジュのいるレセプション。
挨拶をするコンシェルジュの女性に、軽く会釈をするとエレベーターへと向かう。

こんなところに住んでいるなんて思っていなかった。
ワンルームとかじゃないとは想像していたけど、想像以上だった。

コンシェルジュがいるマンションとか入った事ない。

さっきとは違った意味で緊張する。
固まっている私に気付いたのか、葛木さんが私の顔を覗き込んだ。


「どうしたの?」

「えっと、こんな立派な家だと思っていなくて」

「はは、そうかな。でも、ここに三石さんも住むかもしれないんだよ?」

「えっ!?」


大きな声が出た私に、クスクスと肩を揺らして笑う葛木さん。


「だって、そうでしょ? きっと俺離れたくなくて、その内駄々こねると思うし」

「な、なんですかそれ」

「一分一秒でも長く一緒にいたいって思っているだけ」

「……」


きっと今、私の頭からぷしゅーっと蒸気が出ていると思う。
無自覚天然悩殺スパダリ。心の中でそう、勝手にあだ名をつける。
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