完璧な彼は、溺愛ダーリン
「……か、葛木さん」
きっと真っ赤になっているだろう自分の顔を、隠しながら彼の名前を呼ぶ。
「ん、何?」
「恥ずかしいです。も……もう、無理です」
「……」
そう言った後、葛木さんが黙ると体を引き離した。
突然、彼との間に距離が出来て私は目を真ん丸にさせた。
じっと葛木さんを見つめると、彼は背もたれに体を預けて両手で自分の顔を覆っている。
「葛木さん?」
私がそう声をかけると、彼は顔を覆ったまま言った。
「可愛すぎてこれ以上してたら、俺が死ぬ」
「はい!?」
思わず、私からは素っ頓狂な声が出てしまった。
「暫く俺の事上目遣いで見るの禁止ね」
「えっ? えっと」
「映画でも見よう、映画でも」
そう言うと、彼はテーブルの上に置いてあったテレビのリモコンを手にして電源を入れる。
それからテレビの切り替えをすると、洋画を流し始めた。
わけがわからずに彼をじっと見ていると、葛木さんは視線に気が付き、ちらりとこちらへ視線を寄越した。
それから何か言おうとするが、口を閉じると額に手をやり、はあっと大きな溜め息をつく。