完璧な彼は、溺愛ダーリン
でも。
葛木さんの事も、栞の事も。
自分の醜い部分の事も、一切思い出さなかった。
望くんは栞に聞いていた通り、良い人そうだ。
実際会ったら更に思うのだろうか。
明日もメールするって言ってた。
……ちょっと楽しみかもしれない。
私はケイタイのアラームをセットすると、電気を消して布団へと潜り込む。
目を閉じて、ふっと頭に浮かぶのは今日の栞の嬉しそうな顔。
―――別に逃げたわけじゃない。
葛木さんの気持ちや、栞と向き合う事から。
だって、私は葛木さんを好きなわけじゃない。
そんな言い訳を心の中で何度も繰り返す。
でもさ。
もし、栞がいなかったら。
……もし、いなかったら。