完璧な彼は、溺愛ダーリン


「こんばんは、初めまして……でいいのかな」

「初めましてっていうのもおかしな感じするね」

「はは、そうだね。ちょっと変な感じ」

「ふふ」


笑い合ってから、私は彼の顔をちらっと見上げた。

横に立つ彼は私より頭一つ分ぐらいの身長差がある。
普通にカッコいいと思う。


「お腹は? すぐに食事行く?」

「いい感じに空いてるかな」

「そっか。俺も軽くしか食べなかったし。
だけど、予約時間まで後三十分ぐらいあるんだよね」

「え。わざわざお店予約してくれたの?」

「当たり前でしょ。この時間帯、混雑しているんだから睦実ちゃんを待たせるわけにいかないし」

「……望くん、ありがとう」

「どういたしまして」


まさか、予約してくれているだなんて。
待たせるわけにいかないって一言が嬉しいや。


「もしかしたら遅くなるかもしれなかったからさ。一応六時半にしたけど失敗だったかな」


あははっと望くんが頬を掻く。
それに私は思いっ切り首を振った。

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