完璧な彼は、溺愛ダーリン
「そうそう、さっきスパダリ来たよ」
「え!?嘘!?何で!?」
食い気味に私に近付く栞。
私は少し後ろに下がりながら答えた。
「プログラム忘れたんだって」
「ええ。何それ」
「貰いに来ただけ」
「プログラムなんてスタジオに貼られてるじゃん?来る必要なくない?」
「そういえばそうだ」
よくよく考えたら、別にプリントされた紙をもらわなくても直接行けばいいだけの話。
考えてみたらおかしな話だ。
葛木さんはジムに通い始めたばっかりじゃない。
言うなら私が働くより前から通っている。
私より全然知っていると思うのに。