強引部長の独占ジェラシー
相変わらずモテるなあ……。ってそんなことを考えている場合じゃない。
「さ、やろう」
私はふぅ、とため息をついてからさっそくデータを立ち上げて、仕事に取り組んだ。
送られて来た変更指示書と照らし合わせて読んでいる時、控えめにトンっと肩を叩かれた。
振り返ってみてみると、そこにいたのは大きなカバンを持った河原くんだった。
「純夏ちゃん、今日の飲み会行く?」
小さい声で私に問いかける彼。
きっとこれから営業に行くんだろう。
「うん、行く予定だけど……ちょっと大きめの仕事が入っちゃって、遅くなりそう」
「え、そうなの!?何か手伝えることある?」
「ううん。とりあえず自分で頑張る」
「そっかあ……じゃあ席とって待ってるから」
「うん、間に合うかは分からないけど……」
「それでも待ってるよ」
河原ニコッと笑顔を見せると、オフィスを後にした。
ちらっと、オフィスにある掛け時計を見る。
集中してやれば、なんとか終わるはず。
提出したデザイン案には急遽変更になった場所に赤く丸がついていた。
衣装を赤から黄色に、キャラをもうひとり増やしたいなど、修正というよりは、1から作り直す、と言った方が正しいくらい作業は大変だった。
なんか、嫌な予感がする……。
その8時間後。
予感はピタリとあたることになる。