課長は私の憧れ

翌朝、目が覚めると私は見たことあるベッドに寝ていた

でも自分のベッドでは無い

「課長のマンション…課長のマンション!?」

1人でアタフタしていると課長が部屋に入ってきた

『起きたか?おはよう』

「おはようございます。なんかすみません」

『いや、大丈夫だ。昨日は、飲み過ぎたんだろう。まだ朝6時だから寝るなら寝ても良いぞ』

課長は、そう言ってベッドに座った

(めっちゃ近い…部屋着姿もイケメン)

「いや、もう大丈夫ですから」

『そうか』

「あの…迷惑じゃなければお礼に朝ごはんを作らせてもらえませんか?」

『良いのか?』

「はい。」

『じゃ、頼むよ』

「着替えたら行きます」

そう、私はいつの間にか課長のスエットに着替えていたのだ

(もしかしたら課長に見られたかな…恥ずかしいな)

私は着替えると、課長の家のキッチンを借りて朝食を作った

「課長は、朝は和ですか?洋ですか?」

『基本どちらでも食べれる』

冷蔵庫を見ると卵などが入ってたから洋にしようと思った

「課長、自炊するんですね」

『あぁ、大学入学と同時にこっち出てきてるから、一人暮らしの時期長いからな』

「ご実家はどこなんですか?」

『茨城と千葉の境目の千葉』

「課長も千葉なんですね」

私は課長とお話しながら、朝ごはんを用意した
ご飯に、コーンスープに、ハムエッグにヨーグルト、サラダ

それを2人掛けダイニングテーブルに置くと課長も座った

『いただきます』

「いただきます」

『ん、上手い』

「ありがとうございます」

『倉持は、料理上手なんだな』

「いえ、そんなことは」

『倉持も確か一人暮らしだよな』

「はい、大学までは実家暮らしでしたが、入社してから通勤に1時間はかかることが分かって、一人暮らしを始めたんです」

『1時間はなぁ…』

「はい。」

他愛もないことを話しながら私達は食事を終えた

「『ごちそうさまでした』」

『送ってくから準備できたら声かけて』

「大丈夫ですよ、電車で帰れますから」

『いや、心配だから送ってく』

「ありがとうございます」

課長のそう言う優しいとこ好きだなぁ

私は課長にアパートまで送ってもらった

でも本当はあと少しで良いから一緒にいたい

「課長、コーヒーでもどうですか?」

『あぁ、じゃあ1杯だけ』

課長を私のアパートへと案内した

1DKと少し手狭だが1人で住む分にはそんなに窮屈は感じていない

課長は、ソファーへと座った

私はコーヒーを入れたマグカップを持って、課長のそばに座った

「どうぞ。課長は、ブラックでしたよね?」

『あぁ、ありがとう』

課長はそう言って私からマグカップを受け取って飲み始めた

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