守りたい、不器用な人。~貴方と始める最後の恋~
「欲しいものあるか? あの頃はぬいぐるみ、ぬいぐるみと煩かったが……。
今は流石に要らない……欲しいんだな」
「な、何も言ってないじゃないですか!」
「目が言っている」
そう言うと、拓海先輩は辺りを見渡し1つの機械の前に立った。
その中にあったのは大きな白い犬のぬいぐるみだった。
「あ……」
頭に浮かぶのは山瀨さんの顔だった。
山瀨さんとゲームセンターに行った時に取って貰った物とよく似ている。
『この子! 山瀬さんにそっくり!!』
『どうせならもっと格好良いのがいいな~……』
『えー? 凄く似てるのに! んー……欲しいな……』
『み、ミサキさんって……小悪魔ですね……』
山瀨さんとの会話は今でも鮮明に覚えている。
彼と過ごした時間。
そんなに遠い昔のことでは無いのに……。
凄く懐かしく感じる。
「……花蓮……?」
「……え……あー……あっちに行きましょう!」
「……ああ」
強引に手を引っ張っているのに文句一つ言わずに着いて来てくれる。
でも、私の様子がおかしい事は気付いているみたいだ。
何かを言いたそうに視線を配らせているが口は開かない。
それも拓海先輩の優しさなんだ。
今は流石に要らない……欲しいんだな」
「な、何も言ってないじゃないですか!」
「目が言っている」
そう言うと、拓海先輩は辺りを見渡し1つの機械の前に立った。
その中にあったのは大きな白い犬のぬいぐるみだった。
「あ……」
頭に浮かぶのは山瀨さんの顔だった。
山瀨さんとゲームセンターに行った時に取って貰った物とよく似ている。
『この子! 山瀬さんにそっくり!!』
『どうせならもっと格好良いのがいいな~……』
『えー? 凄く似てるのに! んー……欲しいな……』
『み、ミサキさんって……小悪魔ですね……』
山瀨さんとの会話は今でも鮮明に覚えている。
彼と過ごした時間。
そんなに遠い昔のことでは無いのに……。
凄く懐かしく感じる。
「……花蓮……?」
「……え……あー……あっちに行きましょう!」
「……ああ」
強引に手を引っ張っているのに文句一つ言わずに着いて来てくれる。
でも、私の様子がおかしい事は気付いているみたいだ。
何かを言いたそうに視線を配らせているが口は開かない。
それも拓海先輩の優しさなんだ。