俺様社長の溺愛宣言

零士side

俺の言葉に、満里奈は何とも言えない表情をした。

…当たり前か。

突然そんなこと言われたら、誰でも困るだろう。

俺は直ぐに、今の言葉を撤回しようとした。

「…今の話しは、じょ「…いいですよ」
「…え」

その言葉に、驚かされるのは今度は俺の番。俺の驚く顔に、満里奈は首をかしげる。

「…どうしたんですか?」
「…いや、まさかいいって言うとは思わなくて」

「…だって、よく眠れるんですよね?」

満里奈の言葉に、頷く。

「…だから、泊まってもいいですよ。うーん、パジャマ代わりになる服あったかなぁ」

そんな事を呟きながら、満里奈は立ち上がると、タンスの中を、がさごそと漁り始める。

俺は黙って満里奈の行動を見つめる。

「…ぁ、あった、あった、ありました。お兄ちゃんので申し訳ないんですが、御崎社長と背格好も同じくらいなので多分着られる筈です」

「…本当に泊まっても?」
「いいですよ。こんなところで眠れるなら、遠慮なくどうぞ」

そう言って微笑む満里奈。

…いくら、自分の勤める会社の社長とは言え、俺も男だ。

全く無防備と言うか、無警戒と言うか。

そう思ったが、ここまでされると逆に手を出しにくくなるというもの。

「…あ、はいこれ。タオルです。お風呂はあちらです。下着は流石にないので、明日の朝ご自宅に帰られてから、着替えてくださいね?」

「…あぁ」

言われるままに、お風呂に入った。
< 31 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop