悠久のシャングリラ


それゆえに、他者と馴染むことが出来ず、
小さい頃はいじめにあっていた。

そして、泣いていた彼女を
私が見つけたのが仲良くなったきっかけ。


「ほらほら、オマエらも来いよ!」


鈴蘭に言われ、
反対側のソファーに鳳仙が座る。

端の肘置きにもたれかかり、
のんびりくつろいだ状態になった。


「何してるのよ、睡蓮。
貴方も早く寝そべったらどうなの?」

「言われなくてもそうするよ」


睡蓮は私の横まで来ると、
そこで腰を下ろし寝そべった。

睡蓮、私、桔梗の順で、
藤と桜の近くに寝転ぶ。

ソファーには、鈴蘭と鳳仙がいたから、
それを囲むように側に寄り添った。

昔にもこうした思い出があって、
思い出したらつい頬が緩む。

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